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日々つれづれ

2011年5月14日

「失ったもの」と「得たもの」

私達家族にとってかけがえのない、そして最愛の父を失ってから 一週間が過ぎました。

文字通り一家の大黒柱!経済的にも精神的にも私達を支え続けてくれた父でしたが、病に侵され75歳の生涯を終えました。

父が息を引き取った瞬間、何とも言えない無力感と抑えがたい寂しさに襲われ、身体の中で大事な臓器の一つを失ったような感覚がしました、そしてもう二度と元に戻ることはないと思うとそれは何倍にも膨れ上がって行くようでした。

覚悟はしていましたので、無事に浄土へ送るまでは「人前で親父に恥をかかせるような行いだけはするまい」とそれだけを考えながら緊張感を持続できたせいか、自分でも意外なほど頭が冴えて、精力的にも肉体的にも仏事と、仕事と、今日まで自分がやれるだけのことはしっかり出来たように思います。

さらに不思議な感覚なのですが、寂しさに包まれ、ぽっかりと穴があいているはずの私の心は今、これまで感じたことのないほどの幸せな気持ちで満たされています。

それは生前、父がふれあってきた人達からの多くのメッセージのおかげです。

通夜から葬儀まで本当にびっくりするほど多くの皆さんがお別れにお参りしてくださり、そしてメッセージを頂きました!嬉しくて、本当に嬉しくて、これが父がこれまで生きてきたことの証なんだと思うとあらためて父に対する尊敬の念と、ご縁を頂いた方々への感謝の気持ちでいっぱいになりました。

ベッドの上で最後に、「みんなにかわいがってもろうてありがたかった。」「嬉しかった。」「いい人生だった。」 たくさんの感謝の言葉を言い残した父でしたが、その意味が今、本当によくわかります。

その後も毎日、仕事仲間や近所の方にも声をかけて頂きますが、今日も私は笑顔で「父がお世話になってありがとうございました」と心から感謝の言葉をお返し出来ます。

私に「声に出してメッセージをくれる親父」は失ってしまいましたが、私が今後「迷うことのない大きな道しるべ」を親父は残してくれました。